長い年月を経て、大雪だった今年の冬も乗り越え、一斉に咲き誇った辺りの桜もすべて舞い散ってしまった後に、とうとう生命がその働きを終え、はすちゃんは静かに旅立ちました。

ご長寿兎だったはすちゃん。年老いて目が見えなくなって、足腰が弱くなって、あちこちボロボロになりながらも淡々と毎日を過ごしたはすちゃん。

ほんとは痛かったよね。なんぎだったね。

年老いてもなお食欲旺盛で、お口をもぐもぐさせながら野菜やペレットを美味しそうに食べていたはすちゃん。

人参が大好きだったね。最期に食べさせてあげたかったな。

お尻を洗う時も嫌がらずになされるがまま、乾かす時には支えている私の手を優しくペロペロしてくれたはすちゃん。

ありがとうね。気持ちよかったのかな。あったかかったもんね。

穏やかでおっとりしていて、陽のあたる所へ出ていればきっと、誰からも愛されたはずのはすちゃん。

その機会に恵まれなかったのが、哀しい。

はすちゃんの生命力の強さにはただただ驚くばかりで。吐けないゆえに消化器系のトラブルに弱く、常に胃腸を動かさねばならぬゆえに、食べ続けなければならないという過酷な使命をもつ兎。にもかかわらず、ここまで生きられるんだ!って、逞しく育まれる命の可能性を、はすちゃんにおしえてもらいました。脱帽です。

はすちゃん頑張ったね。最期まで本当によく頑張りました。

お疲れさまでした。

お月様で他のうさたちと仲良く自由に跳ね回ってね。

ありがとう。

忘れないよ。  うさ担当 佐久間